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マイホーム購入は早いが吉?住宅ローンの返済額を年齢別にシミュレーション

20代後半から30代の前半頃になると、考え始める方も多くなる結婚や出産。
そういったライフステージに伴い、マイホームの購入を検討する方も少なくありません。
しかし、マイホームを持ちたいと思っても、どの程度の規模を購入すればよいのかいまいちよく分からず、
若いうちは思い切りがつかない方も多いことでしょう。
しかし、マイホームの購入に付き物の住宅ローンの返済を考慮すると、若いうちに購入することがおすすめなんです。
本記事では、マイホームの購入をお考えの方たちに、住宅ローンの基礎知識から、
返済額を年齢別にシミュレーションしながら解説いたします。
目次
住宅ローンの種類と審査基準
住宅ローンの種類は大きく分けると、公的融資・民間融資・フラット35の3つです。
さらに金利別にみると、固定金利型・変動金利型・固定金利期間選択型と、金融機関別にさまざま定められています。
また住宅ローンは仮審査と本審査の二段階制で、返済能力の有無を審査されます。
審査では「収入」が重要項目であると考えている方も多いのではないでしょうか。
もちろん収入も審査基準ではありますが、国土交通省が発表した
「平成30年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」では、融資を行う際に考慮する項目の中で「健康状態」がトップ。
次いで、「借入時年齢」と「完済時年齢」です。
また、住宅ローンを組む場合は団体信用生命保険への加入が必要です。
生命保険の一種で、これを通して現在の健康状態が審査されます。
すなわち、健康でいられる可能性が高い若い年齢のうちが、住宅ローン及び団体信用生命保険加入の審査が通りやすいといえます。
住宅ローンを組むことができる年齢
住宅ローンは一般的に、20歳を最低ラインとし、70歳まで組むことができるとされています。
また、完済時年齢を80歳に定めている金融機関が多いのが現状です。
70歳まで組むことができるとはいえ、もちろんどのような種類でもというわけではありません。
例えば、フラット35では一般的に、最大35年間の融資を受けることができます。
しかし、50歳で加入した場合、完済期限の80歳になるまで30年しか期間がなく、35年ローンを組むことは不可能です。
年齢に応じた返済額をしっかり把握し、住宅ローンを選びましょう。
年齢によって借り入れ可能額や返済額・期間も異なる?
それでは実際に、年代別に借入額・返済額・返済期間を以下で解説していきます。
年代によってどのような変動があるのか、シミュレーションして比較 していきましょう。
注意事項も併せてお伝えします。
20代の場合
まだまだ収入面に不安が残る20代。その分、若く健康であることが多く、
住宅ローンや生命保険の審査が通りやすいことがメリットです。
現段階そこまで収入が多くなくても、完済期限には余裕があるため計画的に返済していけば問題ありません。
しかしお子さまが小さいケースが多いため、お子さまにかかる教育費などを計算しておくとより効率的です。
お子さま一人を大学まで送り届けた場合、約1,000万円かかるといわれています。
21歳時点での借入可能年数は、80-21=59(年)となるので、35年ローンが適応可能。
※35年ローン(年収500万円/金利1%/年収負担率20%)の場合 |
借入可能金額 2,952万円 |
毎月返済額 83,333円(年間100万円) |
21歳から月々83,333円返済の35年ローンを組めば、3,000万円程度のマイホームが購入できるでしょう。
完済時年齢は、56歳と定年までまだ余裕がありますね。
30代の場合
収入面も安定してきてゆとりが出てくる30代。
お子さまとのより良い生活のため、第二のライフステージとしてマイホームを、という方もいらっしゃるかもしれません。
まだまだ働き盛りで健康面も安定している可能性が高く、収入面も併せると、審査も問題ないでしょう。
定年を65歳と考えた場合でも、35年あるとさまざまな種類の住宅ローンを視野に入れることが可能です。
お子さまにかかる費用も、場合によっては抑えることもでき、マイホームを建てるのに最適な年代といえるでしょう。
35歳時点での借入可能年数は、80-35=45(年)となり、定年までに返済し終える30年ローンが最適です。
※30年ローン(年収500万円/金利1%/年収負担率20%)の場合 |
借入可能金額 2,591万円 |
毎月返済額 83,333円(年間100万円) |
35歳から月々83,333円返済の30年ローンを組めば、2,500万円程度のマイホームが購入できるでしょう。
定年後に返済がかかることなく安心です。
40代の場合
役職がつき若い頃より収入面が充実してくる40代。
お子さまも大きくなり、そろそろ住居の見直しもということで、マイホームの購入を検討される方もいらっしゃることでしょう。
しかし、現段階で収入面は問題なくとも、健康面でリスクを背負う確率はどうしても徐々に高まってしまうことも。
現在勤めている会社の退職金なども見据え、堅実な住宅ローン計画をする必要があります。
40歳時点での借入可能年数は、80-40=40(年)。定年前に返し終えると仮定すると、25年ローンがベストです。
※25年ローン(年収500万円/金利1%/年収負担率20%)の場合 |
借入可能金額 2,211万円 |
毎月返済額 83,333円(年間100万円) |
50代の場合
40歳から月々83,333円返済の25年ローンを組めば、2,200万円程度のマイホームが購入できるでしょう。
金額に注意すれば、40代からでも住宅ローンを十分返済できますよ。
定年後を見据えた計画が必要な50代。50代からでも充分住宅ローンを組むことが可能です。
住宅ローンを払った上で、老後に十分な貯えができるかなど、しっかりと計算することが大切です。
加入する住宅ローンをよく見極め、確実な計画を立てていきましょう。
50歳時点の借入可能年数は、80-50=30(年)です。65歳の定年まで、15年ローンを組むことができます。
※15年ローン(年収500万円/金利1%/年収負担率20%)の場合 |
借入可能金額 1,392万円 |
毎月返済額 83,333円(年間100万円) |
60代以上の場合
50歳から月々83,333円返済の15年ローンを組めば、最大1,300万円程度の借入が可能です。
貯蓄から多めに頭金を支払っておけば、ワンランク上のマイホームも検討することもできますよ。
定年後、どのように返済していくかが肝心な60代。住宅ローンの加入は70歳まで可能なため、
年金や自己資金の中でどのように支払っていけば良いかよく考える必要があります。
60歳時点の借入可能年数は、80-60=20(年)です。
50代の場合と同じく15年ローン、もしくは20年ローンを組むこともできます。
しかし、もちろん月々同等の返済金が必要。そこで、60代以上のシニア層に向けた制度について、以下で解説します。
シニア層におすすめの「リバースモーゲージ」
定年後も支払っていかなければならない場合、活用したいのが「リバースモーゲージ」です。
リバースモーゲージとは、自宅を担保にした融資制度の一つ。本来の住宅ローンと違い、返済するのは利息のみ。
元来支払わなければならない費用は、当人が死亡時に住居を不動産売却した資金で一括返済する仕組みです。
「親子ペアローン」や「リレーローン」を活用しよう
当人の代に終わらず、親子協力して返済する「親子ペアローン」「リレーローン」もあります。
お互いが連帯保証人になり、親の世代が80歳を迎えると、次は子の世代が返済するシステムです。
こちらの利用には両者しっかり話し合うことが必要ですが、同居する場合など、費用面で両者にメリットがあるといえます。
若いうちにゆとりを持ったマイホーム購入を!
一世一代の買い物、マイホーム。
覚悟と勇気が必要ですが、お子さまたちにも残すことができる一生の財産です。
借入可能額が大きくなることが、若いうちに住宅ローンを組む最大のメリットといえるでしょう。
とはいえ住宅ローンを返済していくためには、お子さまの教育費や老後の資金繰りをよく考え、しっかりとした計画が必要です。
若いうちにゆとりをもった住宅ローンを計画し、夢のマイホームを手に入れましょう。
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この記事の監修者

村松 寛太
1987年、富山県富山市生まれ。
大学進学と共に上京し、就職と共に地元北陸に戻る。
両親の死をキッカケに自身の人生を考え、会社員時代に7つの収入源を獲得する。 27歳で独立後、個人事業主として自律した社会人を増やすべく活動。
32歳でTRUST company株式会社を設立。
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